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歌ネタ王決定戦2014

毎日放送で9月3日に放送された「歌ネタ王決定戦2014」の観覧に参加してきました。

こちらは全国放送の番組ではなく、TBSなどの関西圏以外での一部のテレビ局では後日遅れて放送される予定だということもあり、あまり詳細な内容を書き残すのもどうかと思いつつ、個人的には初めてのテレビ番組の観覧だったこともあり、いくらかの「テレビで見ているのと、スタジオで見ているのとの違い」を感じたこともあり、そういうのを残せればと思いまス。

というか、生放送が終わって、駅まで歩いて電車に乗って、まっ暗な道を自転車に乗って家まで帰ってきて、少し録画を確認とかして、もう終わってから3時間近く経っているのに、まだすごく興奮している。何か気持ちを整理しないと眠れそうにない。そんな感じです。

 

18時30分すこし前。茶屋町毎日放送前に到着。

ちょうど同時くらいで、今回の同行者(というか自分を誘っていただいた人)の若手さん(@wakate_)が到着。2人1組で受付を済ませ、整理番号付きのパスを渡されて局の中に案内される。

スタジオの前まで来たら大まかな番号ごとにブロックで分けて並び、ここでしばらく待機することになる。色々な雑談とかもしつつ、ちょっと待つのも疲れてきた頃にスタジオ移動が始まり、今度はきっちりと番号順でスタジオの中へ。

スタジオへのドアを一枚くぐると、そこには所狭しと色んな番組で使われると思われる色んな小道具や大道具がゴロゴロ転がった狭い通路があり、そこを抜けると一気に歌ネタ王のセットが組まれたスタジオの空間が視界に広がる。セットの前にはパイプ椅子が並べられており、入った順番でスタッフの人達に椅子に案内される。自分たちは前方ブロックの最後方中央、「いい場所ですね」なんて言いながら席につき、開始を待つ。

自分たちの座る位置から見て、目の前にはステージ。左右の真横には番組をモニターする用の画面があり、大きく現在の時刻も表示されている。そして真後ろには、カメラを挟んで審査員席がある。コロッケさんが、清水ミチコさんが、志村けんさんがそこに座る。

改めて今、自分はとんでもない場所に来ている、とんでもない経験をしていると思って、背筋を伸ばしたりする。

 

19時35分頃。急に数名の番組スタッフの方がステージに上がり、前説を始める。

「みなさん、盛り上がってますか~?」

パチパチパチパチ…(客席からまばらな拍手)

「ちょっと~!もっと盛り上がっていきましょう!声出していきましょう!」

…いや、まだ今の時点では盛り上がり始める要素に乏しくない?なんて思ったりもしつつ、そこは番組スタッフの流石に手慣れた感じで拍手・手拍子・声出しなどの練習や注意事項の説明が滞り無く進み、途中からは前説がおいでやす小田さん*1にチェンジして軽いネタの披露などもあり、一気に観覧客みんなが同じ「自分たちがこの番組を一緒に盛り上げるんだ」というモードにシフトが入り、グッとテンションが上がったのを感じられる空気感のまま、一気に放送開始へのカウントダウンが始まった。

 

19時56分。

放送開始直前に「まずVTRから入ります!」というスタッフの声があった通り、まず最初は審査員ひとりひとりの歴史を振り返るような、それと「歌ネタとは」を絡めるようなVTRが流れ、それに合わせて志村けんさんを筆頭に審査員の人たちが1人ずつステージに現れ、カメラの前で何かアクションを取ってみせて、ステージを下り、観覧席の間を歩いて、審査員席に向かっていく。さっきまでゆっくりと上がり続けていたスタジオ内のテンションが、さらに、急激に上がっていくのを感じる。

審査員先のスタンバイが終わり、VTRも終わった所で今度はステージ上の照明も一気に明るくなり、次は司会の小藪さん、フットボールアワーの後藤さんが目の前に現れる。思わず横のモニターを見る。目の前を見る。現実感がまだ無いけど、確かに今この番組は本当に始まって、テレビで流れていて、その映っている画面の、現場のその向こう側には自分が居る。というのを(何度目だって感じだけど)改めて実感する。

なんとなく呼ばれて来ちゃったけど、自分よりも今日の出場者の芸人さんや、審査員のレジェンドの人達や、司会の小藪さんや後藤さんに会いたかった人、ナマで見たかった人はもっと居たんじゃないだろうか。みたいなコトも、ほんの一瞬だけど逡巡する。だけど今更考えても仕方ないし、せめて、さっきまで手を叩くのも声を出すのも恥ずかしくて躊躇してたのを出来るだけ恥ずかしがらずに手を叩いて声出しとこう。みたいな気持ちに切り替える。

 

賞レース番組の割には短めの放送時間なのもあり、番組冒頭の小藪さんと後藤さんのトークも短く、審査員の紹介も短ければ今回のルールの紹介なども殆ど無く、あっという間に1組目の大福さんからネタが始まっていった。

 

ここからは、1組ずつ全ての芸人さんのネタに言及していくのではなく、個人的に感じたコト、気になったコト、帰宅してから録画で見返して思ったコトなどをいくつか記録していきます。

 

・スタジオで客席に居て感じられる客席のウケ方や笑いの量と、テレビ越しに伝わってくる笑いの量は意外と一致しない。客席の声は(前方以外は?)マイクでそこまで拾われていない的な事情なのかもしれないですが、録画で見ると(聴くと)笑い声が全体的にあまり大きくなかったように聴こえますが実際にはウケる部分はすごくウケてたし、例えば、テレビ越しにはほとんど客席の声は乗っていないように感じられた、手賀沼ジュンさんの2本目のネタでのコール&レスポンス(♪ダンカンだ、♪神田正輝~の部分)なんかは、実際には客席は完全に掴まれていた、かなりの大合唱だったように感じられました。

・テレビのように予めカメラの視点が決定されている画面で見るのでなく、自分で見る視点を選んで見るとなると、ネタ中でも、芸人さん以外にも色んな部分が気になって見てしまう。ネタ中の芸人さんを見ている司会席はどんな表情で見ているか、客席の反応はどうか、今モニターではどこが映しだされているのか、あと、自分の位置からは見えなかったけど審査員席はどんな感じで見ているのかも見たかった、など。個人的には、タブレット純さんのネタの時に後藤さんが相当ウケていた、机に伏せてしまうくらい笑ってたのが印象的で、どうしてもそっちを見てしまいがちでした。

・番組開始から途中までは、CM入り中は基本的に静かな時間、ステージ上では小籔さんと後藤さんは2人でマイクを通さずに何かを話しているか、スタッフと何かを打合せている、審査員席も基本的には一定の距離感のある、客席は静かにCMが明けるのを待つ状態が保たれていたものの、実際に放送を見ていた方ならご覧のとおりで、生放送中に芸人さんがネタで使うモニターが故障してしまいネタが出来ず、急遽ネタ順番を後回しにして、番組内容も一部変更して対応する、というかなりのアクシデントが発生した以降は、あちこちでスタッフが慌ただしく走り回り、「時間が足りない」「間に合わない」という声が聞こえ、どうやらモニターの復旧も難しそうな不穏な空気が流れる中、小藪さんと後藤さんがCM中でも色んな話を出してきて客席のテンションを落とさないように盛り上げ続け、そこに審査員席から阪神師匠やコロッケさんも乗っかってきて、とにかく全体で「このハプニングを楽しもう」という空気にしてしまっていたのが、すごく素敵で楽しかった。

・個人的に今日、突出して面白かったのはタブレット純さんと手賀沼ジュンさんだった。どちらも、「次はこういう風に笑わせに来るんだろうな」という予測ができて面白い部分(ひ弱な声・野太い声・艶のある歌声を使い分ける部分や、強引でシュールだけどよく出来た回文が出てくる部分)と、「まさかこういう風に来るとは想像できなかった」という予測を裏切って面白い部分(算数の問題とそのツッコミの面白さや、テクニカルかつ強引で超長文の回文のスゴさや大喜利的なキレと「笹さ」みたいなアホみたいな短い回文と「怪人、棒々鶏か」みたいな天丼で笑わせる回分がランダムに来る面白さ)の両方があって、見ていながら頭の中がどんどんかき回されていく、それが本当にすごかった。RG・椿鬼奴コンビやすち子&真也コンビの「大体どういうのが来るのか想像がついて、その通りに笑わせてくれる」っていう面白さの、ひとつ上を行っていた印象。

ただ、こういうのは本当に人それぞれの好き嫌いだと思うので、逆にRG・椿鬼奴コンビや、すち子&真也コンビが一番面白かったという人も絶対に少なくなかっただろうし、インスタントジョンソンも、もしネタの順番が違えば、もしモニターのトラブルが無ければ(モニターのトラブルが終盤2組の点数のインフレを呼んだ可能性は否定出来ない)、優勝していた可能性は全然あったと思います。審査員がもし違ったとしても、今回は割と演芸の王道を歩んできた人が多かったけど、これがもし顔ぶれが違えば、もう少し挑戦的な芸風で歩んできた人が多かったら、それも全然違う結果になっていたのかもしれない。

何にせよ、コントや漫才と比べて歌ネタは「この組はこの組より良かった」と思ったとしても、その理由を説明するにはホントに個人的な好き嫌いや価値観に拠らざるをえないなと思うし、歌ネタって評価をするという観点についてはホントに難しいなと思った。

・あと個人的にツボだったのが、ネタが終わって芸人さんが司会席に移動すると同時に毎回、一斉に4~5台のカメラとカメラマンさんが(司会席に写り込まないように)舞台にゾロゾロと上がってきて、審査員席をそれぞれ個別に抜くためにカメラを向けるのですが、RG・椿鬼奴コンビの時だけ、なぜか3台しかカメラが上がってこず「ここだけ少な!」と思いました。(・w・;

 

21時54分。

そんなわけでトラブルもありつつ、放送時間内に無事にチャンピオンが決まるところまで見届けられて、今日の出場者の方たちの今後の活躍もすごく楽しみになる人達ばかりで、とにかくイイものを見た、っていう気持ちにさせられる幸福な時間でした。

来年はどうなるでしょうか。また来年も面白いものが見られたらいいなと思います。そんな感じ。

*1:「プリプリ」「よしもと47ご当地市場」「本日は北海道のおいしい牛乳をたっぷり使ったクリームパンがお買い得」でお馴染みの、おいでやす小田さんです