表現で何かやりたい人の、3つのパターン

※ちょっとまだゴチャッとしていて整理できてないんですが、手元で半分くらい形になってるうちに一回文章にしてしまいます。

最近思うことで、(特にジャンルにかぎらず)表現関係で何かをやりたい人の属性として、3つのパターンがあるなと思います。

 

◎自分自身に最も価値を置く人

自分自身を強く持っていて、明確な理想や目標があり、それに近づきたい人。

自分自身が理想としている形、目標としている形に近づくことを至上の価値としている。

評価を受けることや実績を上げることは二の次にしているか、興味が無い。

そのため、シーンの中での影響力や評判も気にしないし、政治的な事にも執着しない。

しいて言えば、アーティスト的。天才肌。

(あると嬉しい事)

自分の理想、自分が満足できる作品を作ったり、パフォーマンスが出来る事。

それが出来れば、他者からの反応が無かろうが悪かろうが、どう評価されようが別に構わないか、それはそんなに重要視しない。

(あると悲しい事)

自分で不本意な、満足できていない作品やパフォーマンスを出してしまうこと。

それによって反応が良かったとしても、評価が高かったとしても、あんまり喜べないか、全然喜べない。

 

◎自分以外に最も価値を置く人

自分自身の理想や目標を持っている/いないは問われない。どっちの場合もある。

それよりも、「自分のアクションが、他者にどう反応を与えられるか」の方に高い価値を感じている人。

評価を受けることや実績を上げることも大事だが、それよりも、目先の大きな反応や、ある種の「美しく勝つ」的な理想も重視するため、必ずしも評価や実績は最優先されない。

シーンの中での政治的な事に対しても同様で、疎かにもしないが、さほど執着もしない。

しいて言えば、プロレスラー的。あるいはサービス業的。

(あると嬉しい事)

自分の出す作品やパフォーマンスによって大きな反応があること、それを受けた人の記憶や、その場所での記録に残るようなコトをすることで、一番やり甲斐を感じられる人。

そのため、逆説的だが、「勝つこと」よりも「盛り上がること」を優先することもあるし、自分のその理想を追った結果で勝てない、結果につながらないというのは、さほど構わない。

格ゲーで言えば、ガードしてる人から小汚く削り取ってまで勝つより、アクロバティックな大技を決めようとして相手に物凄く上手く反撃されて負け、それで結果的にそのゲームが大きく盛り上がってみんなに楽しまれたなら「別にいいや」って思っちゃえる人。

(あると悲しい事)

自分の作品やパフォーマンスに対して、他者からの反応がない、あるいは薄い。結果として、後に何も残らない。

 

◎結果そのものに最も価値を置く人

自分自身の理想や目標はあるとしても、それは非常に個人的な内面に閉じ込めている。それよりも圧倒的に高く客観的な評価や結果を重視する。

この世は勝つか負けるかだ。勝つ事こそが大事であり、負けていれば意味が無いんだ。そこを直視できないで色々言う奴は、負け犬の遠吠えだ!的な、結果主義のような非常に強い価値を持っている人。

ともすれば「イヤな奴」だが、上記の2タイプと違って自分の主観で評価することに逃げられない、「結果が残らなくても誰にも評価されなくても自分は満足しているよ」的な落とし所に逃げられない分、強い覚悟を持っているとも言えるタイプ。

言うまでもなく、評価を受けることや実績を上げることが大事だし、それによって「アイツのやり方は~」と外野に何か言われることも構わないと思える。また、自分では大して(あるいは全く)良いと思っていないような作品やパフォーマンスでも、それによって高い結果が期待できるなら、それを出すことに対して厭わない。

シーンの中での政治的な事に対しても積極的に参加することが多い。その中で強い影響力を持つこと、自分の評価を下げさせないことも含めてゲームであり、勝つための行動の一環だ、という考え方ができている。

しいて言えば、ビジネスマン的。「エンタの神様」的。

(あると嬉しい事)

高い結果、実績を残すこと。勝負事なら勝つ事、アクセス数、収入、再生回数やfav・RT・ブクマ数や「いいね」などの数字として可視化出来る結果に繋がることの全てにおいて。

それらの結果や数字を伸ばすためのあらゆる工夫や努力を正当化することができ、それについて他者から「そういうのはよくない」と言われても、構わないし、気にならない。

(あると悲しい事)

高い結果や数字につながらない。

仮に「あの作品、(結果は良くなかったけど)自分は良いと思ったよ」というような形で評価されても、あんまり嬉しくない。評価よりも結果や実績がほしい。

 

 

だいたいどの分野においても、大分してこんな感じの3つのタイプの人達がそれぞれに沢山居て*1、お互いに固まったり入り混じったりしながら、たまに「アイツのやり方は違うと思う」「○○さんは好きじゃないな」とか、「あの人はあんなに人気があって評価されてるけど自分は全然いいと思えない。自分が間違っているのだろうか」とか、思ったり悩んだりしているように思う。

でも、そういう時は、往々にして、お互いに持っている属性、目標としているもの、やろうとしているベクトルがそもそも違うから、合わないのは当然なのかなって思ったりします。

まあ、そんな感じでどちら様も、自分の理想に向かって歩いて行くんだろうなというか、誰かと意見や思想が合わなかったとしても、そこまで悩まなくてもいいかな?というか。

最近はそんな風に思っています。(・w・

*1:実際にはこういう風にキレイに3つに分かれるのでなく、誰もがこの3つの属性をそれぞれに違う濃さで持ちながら、自分が最も濃く持っているものにいちばん近づいていて、あとの2つの属性もその時々に顔を出したりする感じだと思うんですが